初めてのご指名

お寺で葬儀を行うお寺葬の企画、導入、施行から、都内最安値を目指した葬儀、お一人からのお葬式を全て自社で施行致します。24時間365日対応です。見送るのに必要なのは想いです。その想いを実現できる、安心で、安全で、安寧を祈る葬儀のプロがお手伝い致します。

初めてのご指名


葬儀担当者をやっていると1度や2度は「指名」ということがあります。指名は文字通り「遺族から担当者の指名を受ける」というもので、「前、お父さんの時に足立さんにやってもらったから、お母さんの時もお願いします」のような場合がそれです。私が働いてた葬儀社では指名であろうがなんだろうが給料に反映されませんでしたが、この指名を担当者の能力の指標にすえる会社もあります。

 

初めての指名は私は担当になって半年も経っていない時だったと記憶しています。東京は小平のお寺の会館でやりました。最初はお父さん。3か月か4カ月経って、お母さんを見送りました。ご両親の葬儀を私が執り行うという何か不思議な気持ちでしたが精一杯担当させていただきました。

 

とても印象深かったのが、病院にお迎えに上がった時のご遺族の顔でした。私の顔を見た瞬間にご遺族の方々がほっとされた顔して、深々とお辞儀をされ「足立さん。今回も宜しくお願いします」と言われました。葬儀担当者は「不幸事」に立ち会う職業であり、なんとなく陰気なものをまとうものだと感じておりましたが、困った遺族や悲嘆に苦しむ方の支えになるのだと改めて感じた瞬間でした。

 

誰もが不幸事を避けて通りたい。誰もが不幸事を逃れていきたい。けれどもそれはできない。その「困った」や「苦しみ」に寄り添い、共に未来を観るのが葬儀担当者であると強く気付いた瞬間でした。

 

いまはもう葬儀の現場が離れており、私の社員たちの方が能力は高いでしょう。けれどもこの時の気持ちを忘れずに今日も業務に勤しむ私です。

 

ブログ一覧に戻る